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鷹斗

宗康親王 (鷹斗)

【概要】 828年~ 後の中務卿

深草帝と更衣小町の子ども。暁子が子どもの存在を忘却してしまい、

鷹斗は母に存在を認識されず、女御藤原沢子に育てられていく。

幼い鷹斗は母とは知らずに、暁子に一目ぼれをしてしまい・・・・

喜怒哀楽が培われず、ほとんど表情を変えずに無表情。妹美言には

微笑むこともある。

兄瑞羽と容姿は瓜ふたつでよく間違われている。

小野小町

小野小町 (暁子)

【概要】 813年ころ~ 歌人一家の生まれ。六歌仙の1人。

歌人小野篁の孫で出羽国司小野良実の娘。深草帝の更衣となり通称

「小町」で呼ばれる。その美しさから「衣通姫」と称された。

華奢でたおやかで、誰かが護らねば手折れそうに弱く、気品と優雅さを

身に宿す。

十五の年に宮中に女官として出仕。深草帝の母橘喜智子に仕え、

東宮であった深草帝に見初められ更衣に。

恋人に捨てられた傷が癒されずに長い月日を過ごすことに。深草帝の寵愛の更衣と呼ばれながらも、

夢うつつの状況で月日を送り、狂気の世界からか我が子の姿を見ようともしない。

美言

久子内親王 (美言)

【概要】 833年~ 伊勢の斎宮

深草帝と暁子の娘。鷹斗の妹。母小町の傍で育ち、母のかなしみも、

兄の鷹斗の苦しみも幼いながらに受け止めて成人していく。

後々に瑞羽は美言を恋慕い、美言は兄と知りながらも瑞羽を慕う。

類稀なる巫女の素質を持ち、人の心の闇や苦しみなどを感じることが

できる少女。その姿は母なる小町によく似ている。

生まれた時より斎宮に定められ、幼くして伊勢に旅立つ。

良岑宗貞

良岑宗貞 (僧正遍昭)

【概要】 810年ころ~皇族の血を引く有名な歌人 六歌仙

大納言良岑朝臣安世の八男で桓武天皇の孫。深草帝とはいとこ同士。

美形で「遊び人」といわれるほど色事に卓越している。捨てた女は。

数知りず。関係をもった女性の顔も名すら覚えていないという男。

幼い暁子との恋もすべて遊びであり、飽きた後は顧みなかった。

深草帝のものは何でも欲しがるという悪癖はあるが、それなりに

従兄弟同士仲は良い。深草帝に引き立てられ、蔵人の地位に就く。

深草帝

深草帝 (正良親王)

【概要】 810~ 当今の帝

母は嵯峨帝の皇后で謀反人と呼ばれた橘奈良麻呂のひ孫嘉智子。

多くの女御、更衣に囲まれ・・そのため実に子供たちが多い。

皇后は立てなかった。皇太后に立ったのは藤原順子(藤原冬嗣の娘)

一三歳の時に東宮に立ち、二三歳で御位についている。

おっとりとした穏やかな青年。始め暁子を妹のように可愛がり、長じて

美しくなった暁子を見初めた。常識と道理を重んじる。

瑞羽

道康親王 (瑞羽)

【概要】 827~ 当今の東宮

深草帝とその第一の女御藤原順子の皇子。祖父が藤原冬嗣。

藤原家の後ろ盾もあり、幼少のときより何不自由なく東宮として育つ。

温室で育てられたため若干ぽわんとしており、線が細くて華奢。

年より五つは下に見える。世慣れしていない。

姿は鷹斗に瓜二つで、弟と知り仲良くなろうとするが鷹斗は瑞羽には

冷たくあたる。後に斎宮を退いた美言に恋をする。

在原業平

在原業平

【概要】825~六歌仙の一人 伊勢物語の作者?

平城天皇の孫にあたる。阿保親王の第五子で、臣籍に降った。

母は桓武天皇の皇女伊都内内親王というきわめて皇家に近い血筋。

宮中一の美少年。十歳の年齢差はあるものの暁子に憧れに似た思い

がある。その容姿や学識を深草帝に可愛がられ出世していく。

恋多き男と呼ばれ、浮名を流した人間は数知れず。ただ暁子だけは

まるで姉を慕うように敬意を示し、懐いているといった関係。

橘嘉智子

橘嘉智子 (皇后)

【概要】 786年~ 嵯峨帝の皇后 檀林皇后 橘奈良麻呂の孫

絶世の美女と言われている。嵯峨天皇の夫人の一人だったが、

正良親王・正子内親王(双子)ら二男五女をもうけた。

承和の変に関わり、そのため正子に深く恨まれる。

何事も自由に振舞い、心あるものを慈しむ女性。暁子の良き理解者。

道端に自らの死骸を捨てさせ、衰えていく姿を絵に書かせた。

うつろはぬ 心の深く ありければ ここらちる花 春にあへるごと(和歌)

小町の忘れ子のキャラは、 彩謳の厘子サマにデザインしていただきました。