時空の彼方から ―古の家刀自編― 一ノ章

2章



 藤子という名の母親のことで知っていることは、その顔だけだろうか。
 時雨は、自分が「恵し子」と思い、喜悦に歪んだ母の顔をただ見ている。
 おそらくこれは夢だろう。この手が母に触れられるほどに傍にあるなど考えられないことであり、喜悦と涙により歪んだ母の顔が転換し穏やかな微笑みが刻まれたとき、時雨が思ったことといえば、「こういう顔もできるのですか」ということだった。
 夢ゆえに、これは自分の想像の範疇なのか。それとも自分という「忌まわしき子」が生まれなければ、母の心に歪みが生まれずに、このように優しげに子供に笑むことがてきたのか、と。
 だがその笑顔すら時雨にはどこまでも遠く……遠く……。
 そして母の優しげな顔が、先ほど意識を失う寸前に見た女人の顔と交差する。
 絵巻物で見た古代飛鳥の唐衣という色鮮やかな上衣と、ひらひらとしたスカートのような白一色の裳を鮮やかに着こなしていた女性の顔は、時雨が一度として見たことがない柔らかく優しく、そして母という色に染まりきった顔だった。そう、その風情はまるで相似していないというのに、その顔は……母藤子に瓜二つというほどに……似ている。
 時雨の心に動揺が滲んだ。

 目を覚ます前より、頬に涼しげな風が当たっていることは感覚で知れた。
 初夏を告げるこの涼の風は、自分がよく知ったものであるというのに、今この開かれた目が写すものは、全てが「知れぬ」不確かなものとしか感じられず、心に受け入れることは適わない。
 天井の色も横目で見える吹き抜けの家の造りも、風にゆらゆらと動く几帳の華やかな色。今、自分が寝かされている褥の堅さ。
 そして枕元には舟を漕いで仮眠の世界に入っている幼子が一人。背に流れるその髪は、烏色の如し暗闇の美しさで目を奪う。
 意識失う前にこの幼子に抱きとめられた記憶が、時雨にはあった。
「…………」
 声をかけようとした時には、幼子の目は突然開かれ、それは髪同様に烏色の瞳を持ち時雨を見据えた。
 なんと美しく、形作られた醒めた冷たさを宿す目だろうか。その目に何一つ感情を宿さないために、美しさは彩られない。そして孤独が見える。
 五、六歳の年齢でこの目の無感情は、一瞬にして寒々しさを与える。
 ……心静かにして、心尊く、心虚しく 心悲しき皇子。
 光に包まれたときに、脳裏に浮かんだ少年よりはわずかに幼い容貌だが、時雨は一切疑念もなく、あの脳裏によぎった少年だと受け入れた。
 その無感動の瞳が、どこまでも静かで、悲しく、孤独に映る。
「……目覚めたか」
 幼子にしては低く、既に確立されているかのような声だった。
「聖人」
 と、人差し指で差され、その指を追い、時雨は自らも人差し指で指す。幼子はコクリと頷いたが、時雨はただ呼吸を繰り返し、胸の鼓動を聞きながら、あぁこの呼び方も耳にしたと思い出す。
『皇子の……厩戸の聖人』
 耳元で囁かれた小さな声音。あの雨あたる藤の花の中で、時雨の心に突き刺さったのはこの声だ。
 その声と付随するかのように、幼子の背後には雨にぬれた一人の女性が立っていたことが脳裏にかすめる。
 体の機能が止まるように意識を失われる中でも忘れることがなかった、あの女性の面差し。
「聖人とは私のことでしょうか、聖王君」
 長年幽閉されてきた時雨は、絶え間なく遅く流れる終わりも知れぬ時間をもてあまし、せめて祖母のいいつけのまま上宮の歴史の研究を為すことで重い日日をやり過ごしていた。
 上宮の血の由来も、「恵し子」と呼ばれる上宮の血が先祖がえりするほどに濃いもの。そしてその恵し子は時に呼ばれ時を渡る力を要すること。
 まさか忌み子として疎まれてきた自分が「恵し子」とは想像もできないことであったが、研究してきただけに時雨は無自覚に今の運命を受け入れることができた。昔より何事も「宿命」と悟ることも諦めることもできる。目の前の幼子が「厩戸」という皇子ならば、考えずともある結論に至る。
 あの光に包まれていたおり、祖母斎子が確かに口にしたではないか。「聖王をお頼みします」、と。
 上宮家において聖王と崇め奉られる人間など一人しかいない。ましてやあのおりの祖母の態度は時雨の心を激しく狼狽させた。あの静謐を刻むことしかしなかった祖母の目に映った喜び。しかも微笑んで自分を、見た。
(あなたは知っていたのですか、お婆さま)
 知っていてなお、あくまでもこの自分を「忌み子」とし幽閉して育てた。
(なぜ?)
 祖母に対する憎悪は何一つとてない。父母に対しても同様であり、上宮家一族に対してもそれは変わりはしない。なれど時雨にも納得できないという思いはあった。
 巫女に「幸もたらす聖なる力を宿す巫女」と生まれるが前に予言を受け、男子ならばその力も「不浄」と斬り捨てられた。
 もしも自分が上宮の至宝の「恵し子」と祖母が知っていたというならば、「不浄」よりも遥かに「恵し子」の存在は上宮にとって意味するところが違う。「不浄なる存在」を隠しても、恵し子として奉ることを上宮家なら簡単にえらぶだろう。比較にもならない話である。
 それを祖母はあえて「不浄」なものとして処置した。
 恵し子と知り、なおかつ「聖王」に沿うと定められた古文書にある「稀代の恵し子」というならば……母の心にあれほどの歪みを抱かせずにすんだのではないか。
 不浄な力を宿す生まれるを間違えた「逆縁の子」
 両親ともに自らが「逆縁」をこの世に落としたことを気に病んでいたことは知れる。時雨という存在をその目にいれず、その場にないものとして意識にもかけないながらも、やはり心に歪みを生じさせるほどに自らを責め、そして時雨を呪ったのだろう。母藤子が「恵し子」と喜悦に満ちた声で叫んだことからも伺える。
 これもいつものように自分は流すのだろうか。ただ「宿命」という二字のもとに。そして、簡単に受け入れるのだろう。時間軸を超え、古の都にたどり着き、そして目の前にあるは崇め奉った「聖王君」たることを。
 右手を握り締める。痛みがあった。鼓動も感じる。あぁ忌避してやまぬ命がこの体に灯っている。これは現でしかない。
「聖王君? 皇子の名は厩戸。聖人は時雨ではないか」
 上宮家では直接的に血が繋がる厩戸皇子こと「聖徳太子」を、上宮王あるいは聖王君と称してきた。
 そしていつか現れる上宮王に沿うとされる時渡り人は、「稀代の恵し子」と伝えられている。
 時雨はわずかに頭を振る。
 ……聖人、などあまりにもそぐわない呼び方だと思った。
 長き年月を忌み子として疎まれてきた時雨は、此処が古の地であり、自分が時を渡ったという事実を受け止めながらもどこか非現実感は否めなかった。
 忌み子とは正反対の意味でもある「聖人」は、どこまでもどこまでも遠く……自分にはそぐわないように思えた。
 幼子は、ジーっと時雨の顔を見つめるばかりだ。
「なにか?」
「時渡り人とは、どのような人間であろうといつも思ってきた」
「時渡り……時空のめぐし子のことですか」
「そう」
 わずかにその能面の如し顔に笑みらしいものを刻むと、途端に大人びた印象に柔らかさを加える。わずかに年相応の容貌が見え隠れした。
 サラリと腰もとまで垂らしている髪を、その子供は櫛を使って結い始めようとしている。だが、髪はサラサラ過ぎてみづらを結うには苦心している。隅にある鏡台に移動し、どうにか鏡を見ながら髪を結ぼうとしていた。少しばかり時雨は見かねたが、自分ではどうすることもできないと思い、ただそれを見ている。
「結ってほしい」
 幼子の声は素っ気無く、感情の抑揚が聞き取れなかった。
「私が……ですか」
「ほかに誰もいない」
「うまく結えるか分かりませんが……」
 櫛を渡され、その櫛の香りから「桂」だと思い、まっすぐで艶のある美しき黒髪をとかしていく。
 サラリと手に付くのを厭うように手に収まることがない髪。
 時雨の知識にはないのだが、昔見た絵巻のようにどうにか髪を結い上げ、紐でくくると、
「器用だ」
 その幼子は僅かに笑った。
 人のために何かをしたことがない時雨には、この髪結い一つだけでも驚くべきことである。そして自分が何かをしたことにより、目の前の幼子が笑んだことが、心に波紋を投げかけた。
「私に触れられてもおいやではないのですか」
「なぜ??」
「私は忌まわしき忌み子です。父母であろうとも私についに指一本触れることはありませんでした」
「忌み……時空の恵し子は吉兆たるものであり、なぜ忌み子なのか皇子には分からぬ」
 そこでようやく時雨は、此処は自分が暮らしていた「座敷牢」てはなく、また、なによりも此処では自分は「忌み子」ではないという事実をまざまざと突きつけられ、呼吸が乱れた。
 上宮時雨という人間の思考は「忌み子」という疎まれる存在という確固たる事実から形成されている。それを悲しいものと感じることもないほどに、「間違えて生まれて来た逆縁の子」 「生かしていただいている」という観念は、今「恵し子」と悟れようとも簡単には消え失せるものではない。
 「忌み子」としての衝撃が押し寄せてきたかと思うと、サッと波のように引いていき、とめどなく身体に訪れるのは「不安」という感情だけだった。
「聖人。上宮時雨」
 今度は幾ばくが和やかな声が、時雨を呼ぶ。
 先ほどもこの幼子が「時雨」と自分を呼んだことに、今になって時雨の身に驚きが襲ってきた。
 自分は今のこの時ですら名を名乗ってはいないというのに、この幼子は端然と「時雨」と呼ぶ。
「良き名だ。似合う。確かに時雨時の雨のような風情に見えなくもない」
 だがこうして僅かに顔貌に邪気のなさを浮かばせられると、可憐さが彩り、何よりも「怖さ」を感じることはなかった。
「……分かっていようが皇子の名は厩戸」
「聖王君とお呼び致します」
 上宮家のものとして絶対なる崇拝を捧げる神聖な存在が目の前にある。
 その事実を胸に刻み、時雨はその場で「上宮王」に平伏そうとしたのだが、
「聖人はそなたの方だ、時雨」
 不意に向けられた笑顔に、時雨の動きは止まった。
 初めて顔を合わせたとき、そのしゃべり方からして年よりは数段に大人びたものを感じられた。その目が醒め、また孤独を宿し、風情からしてすでに洗練されている。されど、ふと見せる笑顔が、この幼子を年相応の子供に戻らせるようだ。
「三歳の時に、皇子は予見の力を得た。今は力が定まらず、見ることも適わない。だが三歳の時に視た、皇子を導く時渡り人。ただ待っていた。そなたのような聖人でうれしく思う」
 振り向いた幼子……厩戸は、先ほどの邪気のない笑顔が錯覚のように、さして感情のない顔で時雨に両腕を向け、首に絡めた。
 躊躇いもなく人に抱きしめられる感覚に時雨は狼狽する。
 胸がドクリと鳴った。衣越しに伝わってくる厩戸の温度と鼓動。
 上宮家にとって「聖王」は神聖な存在であり続け、その存在に触れている自分という存在は「忌まわしい」逆縁の子。そう骨の髄まで染み込むほどに突きつけられてきている時雨は、鼓動が激しくなり、ついには苦しくなって、厩戸の体を離した。
「聖王君」
「皇子の名は厩戸」
「私にはただ一人の聖王君にございます」
 幼少のときより崇め奉り、この生きている身が厭わしく、長ずるにつれ何一つ感じることがなくなり終わりを望んだこの身にとって、聖王君こと「厩戸皇子」は、忌まわしい身が心にだけ思い描くことを許された「神聖不可侵」な聖王に他ならないのである。 時に上宮村の聖王君への異常なまでの信仰と崇拝に疑問を投げつつも、やはり時雨も上宮の子。心底奥深くには聖王君への忠義があった。
「……なにを震えている」
 厩戸は、ひどく傷ついた顔をしていた。
 だが時雨はその顔を意識より排除した。この手で触れただけで、輝かしき聖王君を穢れに染めてしまったのではないかという動揺がしめる。
 まるで罪人のように時雨は戦き、打ちひしがれ、その目はただ両手を見つめるばかりだ。
「時雨は、悲しい目をしている」
 もう一度その手は時雨を抱きしめるように背中にまわされ、厩戸は小さく「安心していい」といった。
「厩戸が時雨を守ろう。今は小さな手でしかないが、いずれは人一人くらいは守れるようになる」
 無機質だった烏色の瞳によぎるのは、今はわずかな人への執着。
「この身は、時雨が守れ。時雨に任せる」
 幼子の熱は高いと聞くが、その通りのようだ。衣越しにも体温が高いことが知れ、今はその熱が時雨の心を落ち着かせる。
 涙がポタリと落ちた。
 この身を抱きとめ、しかも「任せる」というのは小さな幼子。
 その身を包む輝かしいまでの気に、この身は捕らわれ、浄化されるかのような感覚。
 熱を受け、熱に包まれ、その熱が「ぬくもり」と知り、時雨の心まで絡めとリ、涙を流させる。
 この地に降り立ち、厩戸に抱きとめられ、長い間封印していた「思い」を知った。
 幼き時雨が願ったのはほんの些細なことであった。
 遠くから見つめることしか許されない父母に、一度でいい。この忌まわしい身を抱きとめて欲しい。
 人の熱を、父母の柔らかで確固な愛情というものを知りたい。
 それは時とともに適わぬものと諦め、そんな思いを抱いたことすらも記憶の忘却にしまいこんだ。
「聖王……君……皇子」
 厩戸が与えてくれるものが、時雨を包み込んできた悲しみをゆっくりと解いていく。
 はじめて時雨は、怯え躊躇いながらも、その身の情と熱い血に動かされるかのように、ゆっくりと厩戸の小さな体を抱きしめた。
 この忌まわしい身が、と脳裏によぎる声音を必死に無視する。
 逆縁の誰からも「必要とされない」自分が……聖なる厩戸を抱きとめてよいのか、と胸元より湧き上がる声。
 それと戦うかのように、あえてこの小さな体に両腕をまわして、時雨は唇を噛んだ。
(忌まわしくとも……忌まわしくなくとも)
 今は、こうなすことを、この身がこの心が望んでいる。
 抱きとめると、不可思議な感触が心に伝った。
 はじめて顔を合わせた厩戸だというのに、この肌に小さな体はしっくりとくる。喜びで血が逆流し、その血は歓喜にわき、厩戸の身に触れたことに安堵すら抱いた。
 この身も上宮のものだと知らしめる「血」と「血」の共鳴ともいえる。
 厩戸が離れれば、体が寂しさに消沈するのが分かったが、時雨は自分にもこんな感情を抱くことができるのか、と驚きをまたひとつ味わった。
「皇子を抱きしめていいのは、今は時雨だけだ」
 そうして厩戸の手には、あの時雨が触れた上宮の「御神鏡」が抱かれ、太陽の光は神面で受けとめられ、跳ね返り、時雨の顔にあたる。
「これほどに透き通り、物事を映し出す鏡ははじめてみる」
 厩戸より渡された御神鏡を、思わず時雨は抱きとめた。
 この鏡が唯一、現世にて自分が「上宮時雨」だったことを証明するように思えて、冷たい鏡が温かくすら思えてしまう。
 現世に何一つ執着もなければ、思いもなかったというのに、なぜだろう。この心のありようは。
 この鏡を抱きとめていると、今このときがとてつもなく落ち着くのだ。
「……帰りたいか、時雨」
 ポツリと消えるような声が聞こえた。
「故郷に戻りたいか」
 鏡を抱きとめたまま、時雨は言った。
「帰りたくはありません」
 帰ろうとも自分の居場所はない。帰ろうとも此処にいようとも自分は何一つ変わることなく、生きていることがいつも不可思議で、だが死すこともできない曖昧な漂うものでしかない。
「……どこにいようとも私には代わらないことです」
 そうか、と厩戸は笑おうとし、だがその顔は僅かに悲しさを込めた。
「ならばずっとここにいるといい。この皇子を……厩戸を救って欲しい」
「……救う?」
「皇子には……何もない。欲しいものも守るものも抱くものも培うものも。ずっと思ってきた。時渡り人に逢えば何か変わると思ってきた。時雨、曾祖母の手白香皇后を救ったという時渡り人遥のように、皇子を導いて欲しい」
 およそ十歳を超えていない子供のさけびとは思えない慟哭。
 時雨は目の前にある子供の心は、およそ自分と似たり寄ったりではないのか、と思った。
 そして、厩戸の言葉から発された「時渡り人、遥」という存在に、時雨には心当たりがある。
 母藤子の五歳年が離れた妹に「遥」という存在があった。
 記録では生まれ出でた時よりその目には光を映さず、「業を背負う子」として時雨同様に幽閉されて育った。
 その遥が十五の時に、密室同然の部屋より忽然と消えたという。
 目の見えぬ遥は、乳母に手を引かれ行動していた。家の中ではおおよそ壁伝えに歩くことはできたというが、一人になると突然に悲しみと不安が押し寄せてくるのか「咲、咲さん」と涙ながらに乳母の存在を求めたという。
 その遥が忽然と消えた。後には何一つ消息を知らしめるものはない。
 結論は行方不明として系図よりも名を抜かれたが、上宮では「時を渡ったのではないか」と憶測が飛び交っていたという。
「……はるか……」
 顔も知らぬ母の妹。少女の年でこの古の地に渡り、彼女はどのように生きたというのか。
 知りたいと思った。境遇が似ているその時渡り人の末路を、はじめて時雨は「知る」ことを望んだ。
「生きることにしがらみもなく、いつ死のうともかまわずに、けれど生きている私に、あなたさまを救えましょうか」
 不思議なことに、今この時、「遥」について尋ねてはならぬと時雨は感じ取る。
 そして「知る」ことと同様の深さで心をしめる「厩戸皇子」という存在に対する尽きることがない血の求め。
「……よい」
「この時雨になにかあなた様の役に立てることがありましょうや」
「ある……時雨はきっと皇子を救ってくれる」
「途方もないことにございます」
「母に昔語りを聞かされたときから思ってきた。時渡り人なら、この厩戸を導いてくれると」
 まるで「心」に何一つ大切なものも、生きるしがらみも持たない二羽の雛鳥が、
 そっと互いに寄り添うようにして、求め合うかのように。
 時雨は厩戸の手をとり、厩戸は時雨の手を握った。
 出会い僅かなときしか過ぎていない中で、互いが互いの心の中に孤独を見出し、
 互いが互いの存在を許したそのとき、
 時代は、確実に動き出そうとしている。
「傍にいてくれれば、いい」
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時空の彼方から 古の家刀自編一ノ章 2章

古の家刀自編一ノ章 2章

  • 【初出】 2007年ごろ
  • 【改訂版】 2013年1月22日(火)
  • 【備考】 横書きパージョン
  • 登場人物紹介