逝く者、いくもの

21章

 小五郎はふらふらになりながらも走った。ただ前に。ひたすら前に。その頬に残る涙の痕は、今も乾かずに濡れたままだ。
「……ごめん……ごめんね……市」
 山田市之允の泣き顔が目にこびりついて離れはしない。
 それでも走った。どうしてか、「戻らねば」と思う場所は、あの箱館病院しか思い浮かばなかったのだ。
 死ぬために剣を使い、死すために歩いた道を生きて引き返している。
 あの時、山田にこの身を殺して欲しいとは言えなかった。同郷の仲間に、この身勝手な願いを望むのは、もっとも残酷なことだと知っている。
 また生き延びて、また死ねないで……。
 涙ばかりが流れる。
 今、小五郎は自らが生きていることを喜びはしない。だが死ねなかったことを悔やんでもいなかった。不思議な感情が心にはある。
 ……死なないで。
 あの一言だけが耳より離れていかず、心に痛みを与え続けた。
(私は……私は……本当は)
 自分を置いて死に行く仲間たちに、その言葉をかけたかったのではないか。悲壮なまでの覚悟に染まる仲間に決して言えなかった「死なないで」という一言。
 その一言を、一途なまでの思いを込めて山田は言った。そうあの一言がたった一言が、刀を自らに向けて返した際、刀をもって

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自害という甘い誘惑をを完全に排除させたのかもしれない。
「……死なないで……死なないで」
 自分も言えば良かったのか。
 病に身を染め、自分を置いていこうとしている幼馴染に。
 自分は泣いて縋って「死なないで」と叫べばよかったのか。
 だが時は戻らない。この言葉は幼馴染には永遠に届きはしないのだ。
 木の棒を杖にして知内に入った際、そこに残る彰義隊の面々の中に小五郎の顔を見知っている隊士がいた。福島宿で出会い、仙台や旗艦回天までともに旅をした人たちだ。
 小五郎に駆け寄ってきた兵士はまだあどけない顔をしている。
 時刻は明け六つ。
 その場で本日辰の上刻に、木古内にある征討軍を挟み打ちにする戦法を聞かされた。泉沢には大鳥を大将とする伝習隊本隊が茂辺地より応援に駆け付けているとのことだ。
「そうですか……大鳥さんと本多さんが」
 あの二人が戻ったのなら、この一戦に箱館軍はすべてを賭けて撃って出るだろう。
(戻らねばならない……)
 ……いきなさい。
 箱館病院を後にする際の高松院長の言葉が耳によみがえる。
 今ならば分かる。ただ死に焦がれた自分を送り出した際の高松の思いを。
 ……いきていきて、必ず生きて戻ってきなさい。
(私は箱館病院に戻らねばならない)
 傷ついて苦しんでいる人たちのもとに。自分にできることはおそらく少ないだろう。

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それでも苦しみの中で故郷を思って泣く少年の手を握り締めて、子守唄をうたうことくらいはできる。
「私も……一緒に参ります」
 愛刀を握り締めた。


 四月二十一日、辰の上刻が回ると共に、木古内の征討軍を知内と泉沢の双方より攻めかかった。挟み撃ちだ。征討軍は驚き、よく防戦したが、不意を付かれたということもあり、また海より回天、蟠龍の攻撃もあって徐々に退却。わずか一日で箱館側は木古内を奪還した。
「木古内の地形って海に近くて守りづらいし、陸からも江差からの間道を通って背後をとられかねない」
 さて奪還した木古内で、陸軍奉行大鳥圭介は腕を組みながら諸隊長を集めて軍議を開いた。
「俺の意見としてはさっさと退いた方がいいと思うのだけど、どう? 敵さんもこの木古内の守りにくさはよぉく知ってしまったらしく、なにやら知内に防壁を作り始めたみたいだし」
 退散するなら今が格好の時。この敵が与えてくれている時間を逃す手はない。
 額兵隊の星は仏頂面で大鳥を睨んだが、大鳥の方は変わらずににこにこと笑っている。やってられん。どうもこの笑顔を見ると刃向う気力がなくなるのだ。勝手にしろと言い置いて星はその場を立った。
 彰義隊にも異論はなく、遊撃隊は隊長の伊庭が重体なのにあわせ、松前奉行の人見が重傷を負っていることもあり戦意が低下していた。

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「負傷兵はさっさと蟠龍と回天に運んでもらおう」
 征討軍が退いた今こそ負傷兵の転送に時間を割かなければならない。また戦死した兵も各寺において懇ろに葬ってやりたい。大鳥にはやることなすことが多すぎて、指示する声音が枯れ始めたとき。
「そう言えば大鳥奉行。本多総督はどうしました」
 額兵隊副長の熱海がぼそりと呟いた一言に、その場の誰もが「あっ」と声をあげる。
「大鳥奉行、本多さんはどこにいったんですか」
「ここにいないってどうしたんですか」
「大鳥奉行」
 やはり気付くものがいたか。
 大鳥は吐息をつき「別件」とだけ答えた。
「なにが別件ですか。さっさと呼びもどしてくださいよ。本多総督がいないとだぁれが大鳥奉行の子守をするのですか」
「そうですよ。我々にはぜったいに無理ですからね」
「今、敵が攻めてきても大鳥奉行と相乗りなんて無理ですよ。置いてきますからね」
「大鳥奉行、本多さんをどこにやったんですか」
 各隊長副長級の面々のあまりもの言い分に、大鳥はその場に膝を抱えて「どうせ俺なんか」と多少いじけた。
 その伝習隊総督本多幸七郎は、今、木古内の街を馬で巡回していた。
 この街全体が死体に覆われている。本多はその光景を高台より見つめていた。目的は彰義隊の後続部隊の到着を出迎えることだったが、今はこの屍に覆い尽くされた木古内という街をこの目に焼き付けておきたいと思った。

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 戦が終わったこの街は静寂を刻んでいる。打ちつける波の音を耳は捕え、平時においての木古内はさざ波響く穏やかな街でしかないことを思い知った。
 一度奪還に成功したが、勢力や兵器で勝る征討軍に海に面した木古内では打つ手がない。今日にもここを引き払うことになるだろう。沖合を見れば、停留している蟠龍と回天に負傷兵の搬送が始まっている。
 本多の左腕からは血が無数に流れた。今までは止まってはいたのだが、何かの拍子でまた傷が開いたようだ。ポタリポタリと血が落ちる。見れば左の手の甲に縛られている布も、血の色に染まっていた。
 これは「おまじない」と言って大鳥が巻いた布だ。
 ……もう本多が怪我をしませんように。
 どうやら大鳥の「おまじない」の効果はなかったらしい。
 本多がわずかに微苦笑を刻んだとき、間道を通って歩いてくる一隊の姿が目に入った。彰義隊の後続部隊だろう。すぐに馬で駆ける。この部隊は主にけが人で構成されているため、辰の上刻の一戦には参加していない。本多は馬を飛ばした。あるものは仲間の肩を借りて歩き、ある者は戸板に乗せられ、ある者は木の棒を杖代わりに必死に歩を刻む。その一歩は生への執着であり、またその一歩は地獄への歩みなのかもしれない。
「ごくろうさまです。迎えにあがりました。伝習隊の本多です」
 馬より降りて挨拶をすると一隊を率いてきた初老の男が、つかさず敬礼をもって本多を迎えた。
「このまままっすぐ沖合に向かって下りていってください。回天と蟠龍が停泊しています。負傷兵は直ちに箱館病院に送ることになりました」

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 初老の男は頷き、そのままけが人を伴って沖合に向かった。
 本多は部隊に視線を向ける。一人の人間を探した。先発の彰義隊の人間より話しを聞いていたが、この目できちんと確かめねば確信を持てなかった。
 その人は一番後ろにいた。一人の少年兵と並んで歩いてくる。
「……小五郎さん」
 医者見習いの名を本多が呼んだ。
 小五郎は息をのむかのように顔をあげる。見開かれた目にはただ本多の姿だけが映った。
「本多さん」
 駆けよってくる小五郎は見るからに頬がこけたことが分かった。無茶をしつくしたのだろう。松前に単身乗り込んでいったのが真実ならば、よくぞ身ひとつ無事で帰って来たものだ、と本多はほとほとあきれもする。
「怪我を」
 小五郎の目は本多の腕の怪我に注がれた。すぐに本多の腕に手が差し伸べられる。
「治療しましょう。血も止めないと」
 本多は軽く苦笑いをし、その場の岩に腰を下ろした。
 不思議なものだ。このわずか数日の間に小五郎はいっぱしの医者の目をするようになっている。まるで死神に憑かれたかのように死に焦がれていたその目が、今は真っ直ぐ前を見据えているように見えた。
(死神が離れたのか……)
 その変化の理由を知りたいと思ったが、あえて本多は聞きはしない。
「よく怪我をされますね」

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 手際良く治療しつつ、顔をあげた小五郎が小さく呟いた。
「私に怪我は付き物のような気がします」
 本多は常に前線で指揮をする。あえて敵の矢面に自らを置くという姿勢は、初陣から一切変わりはしない。そう自分が立たねば、大鳥を表に出さなくてはならなくなる。
 小五郎は自らの衣の裏地を剥ぎ、薬草を縫った本多の左腕を縛り、そして左の甲の治療もしようとしたが、
「そこはいいです。このまま布を巻いておいてくれませんか」
 なぜ、と首を傾げるので、本多はわずかに視線を宙に泳がしながら、
「これはおまじないといって、大鳥さんが巻いてくれたものなんです」
 もはや血が染み込んで黒くなった不衛生な布だが、大鳥の気持ちが染み込んでいる。この布はこの左の甲にそのままあるべきだと本多は思うのだ。
「木古内は奪還しましたが、征討軍もこのまま引きさがるはずがありません。必ず増援を切り出してきます。小五郎さん、あなたは……」
「本多さんは、どこまでも大鳥さんと行くのですか」
 どこか哀しげに瞳を細める小五郎を見て、本多はあえて笑みを作って答えた。
「私が盾となれれば本望です」
 いつも通りの一つの躊躇いのない言葉だったが、口にした後、ある種の違和感を本多は感じた。ひとつの迷いも葛藤もなかったはずの思いに、ほんのわずかだけ喰い込んだ刺がある。それは大鳥の言葉だった。
 ……俺は命を大事にしない奴は大嫌いだ。

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 ……必ずその身は傷一つなく、俺のもとに帰ってきますように。
 大鳥はいつも必死な顔で本多に「生きろ」と突きつける。自分を守りたいと思ってくれるならば生きろ、と。どこまでも生きてしぶとく足掻いてでも生きてほしい、と叩きつける。
 その言葉に、どうやら本多自身も感化され始めたようだ。
 本当の望みはなにか。この身が心から願うことは何か。決まっている。いつまでも大鳥に笑っていてほしい。ただそのために。そのことがために、本多はこの命を賭ける。それは、ある種の武士のみが持ちえる死への諦観でもあり、男の意地でもあった。
「手当て、ありがとうございます。小五郎さんは医者に向いていますよ」
 本多は小五郎を見つめながら、小さく微笑んだ。


「死にに……行ったのです」
 後続部隊の一番最後尾を小五郎は本多と並んで歩く。本多は馬には乗らず、手綱を引いて小五郎の歩調に合わせてくれていた。
「単身松前の敵陣に乗り込んで……私は、銃弾に当たるか、切り結んで、死ぬつもりでした」
 ぽつぽつと小五郎は語った。同じく死を現実のものとして捕えているこの本多に心情を聞いて欲しいと思った。
「けれど死ねなかった。……銃弾をすべて避け、刃をもかいくぐり……私は……」
 また「此処」に戻ることを選んだ。
「無我夢中で逃げてきました。走って、泥だらけになって……それでも走って。逃げるだけで精一杯でした」

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「よく逃げおおせられましたね。本当によかった」
 本多は真っ直ぐ前を見ている。
「大鳥さんも心配していましたよ」
 未だ戦の余韻に包まれる木古内は、緊迫感に包まれていた。小五郎の身と同じだ。松前の征討軍の陣営に斬り込んだときから、一瞬たりとも緊迫感は解かれたことはない。だが今、この傍らの青年と会話をしながら、身より殺伐とした緊張の糸がほぐれて行くのが小五郎には分かる。
 不思議な青年だ。
 小五郎は本多の整った横顔をジッと見つめた。
 始めて顔を合わせた時よりこの青年の傍らが心地よいと感じていた。それはなぜかはどことなく分かる。本多の目は真っ直ぐ死のみを見つめていたからだ。「大鳥を守って死ぬ」という一途なまでの静謐な思いの果ては 「死」に直結しており、恋焦がれるかのように死を夢想した小五郎の心と共鳴していたのかもしれない。
 だが今は違う。
 小五郎は死を夢想しながらも、死へと駆ける気概が霧散していた。後輩が涙顔で叫んだ「死なないで」という一言が、小五郎の死への欲求を遠いものにしてしまった。そして本多も死への一途な思いは、少しずつ揺らぎ始めている。
(自分たちは良く似ているかもしれない)
 だからか。傍らが妙に居心地がよい。
「たかが医者見習いの私などのためにどうして本多さんや……大鳥さんは」
 大鳥の腹の内には何か思惑があるのかもしれないが、少なくともこの本多は純粋な好意をもって小五郎に接してくれている。

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「あなたは私の怪我を見てくださいました」
「それは医者の見習いとして……」
 当然のことをしたまでという言葉を、本多は微笑をもって遮った。
「戦場の医者不足を嘆いた総裁に、自分が行く、と言ってくださいました。高松先生が止める中、ここに来て下さいました」
「それは……」
「多くの伝習隊の兵士を治療してくださいました。……私が心配する理由はそれではいけませんか」
 本多は大鳥の世話女房と言われ、また大鳥圭介を見事なまでに上手に甘やかすといわれている。
 なるほど、と小五郎も思った。これだけ徹底した甘やかしを受けると、反撃する気も失せ、甘えに身をゆだねてしまいたくもなる。
「……ありがとうございます」
「はい」
 大隊を率いる隊長とは思えぬ穏やかさで、本多は優しく笑う。釣られるように小五郎も口元に笑みを刻んでいた。
 それから徒歩で四半時、沖合に出るとそこには大鳥のちっこい姿があった。
「無事で良かった、小五郎どの。これ以上何かあったら俺は高松の雷と喚きを一心に受けるところだったよ」
 やれやれと頭をかく大鳥の目は、目ざとく本多の傷を見ていたが、睨みつけるだけで何も言いはしなかった。
「それと負傷兵と一緒に蟠龍に乗って箱館に戻ってほしいんだ。向こうでは負傷兵をどの病院に送るか差配する人間が必要だと思うし。それに……また無茶をされては俺の心臓が止まるよ」

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 いつもにこにこと笑っている大鳥が、今は笑いはしない。その目が「背くことは許さない」といった気概を込めて小五郎を見つめてくる。
 小五郎はその場で頭を下げた。この大鳥に結果的には迷惑をかけたことは否めない。それに小五郎自身も帰りたかった。自分の居場所はあの箱館病院のように思えてならなかったのだ。
「ご心配とご迷惑をおかけしました」
「……ちゃんと生きてここにあるならいいよ。それに……どこでどう落としてきたのか。もう死神はいないみたいだね」
 ようやく大鳥は笑った。
「むしろ本多の方が死神に好かれている。本多、小五郎どのを見習って、どこでもいいから死神を落としてきて欲しいんだけど。なんなら神社で厄払いでもしてもらおうか」
「厄と死神は違いますよ、大鳥さん」
「ひっくるめれば似たようなものだよ。また怪我をして……だから言わんこっちゃないんだ」
 大鳥の手が本多の軍服をちょいと握った。
「………」
 微苦笑を滲ませた本多は、視線を小五郎に向けたまま大鳥のその手に自らの手を重ねる。
「おーい、大鳥さん。搬送者はもういないのか。出航しちまうぞ」
 旗艦蟠龍の艦長松岡磐吉が甲板より顔を出した。
「松岡くん。ここに一人、最後の病人がいるよ。たいそうな病人だからきちんと高松に突き返してほしいんだけど」
 松岡の視線が小五郎の顔に降り立ち、続いて二カっと豪快に笑ってみせた。

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「任せてくれ、大鳥さん。その人なら間違いなく俺が責任をもって高松先生に突き返しておくよ」
 そして「おいでおいで」と小五郎を手招きする。そんな無邪気な顔は十数年前と変わらない。松岡は神道無念流練兵館の門下生で、一時は小五郎が稽古をつけたことがある。免許皆伝の腕前を誇るが、剣ではなく船乗りの道を選んだ。
「それじゃあね、小五郎どの。あまり無茶をするんじゃないよ。そのうち……また箱館で」
「……大鳥さん」
「鳥さんだろう」
 にっこりと笑った大鳥に、小五郎も微笑み返す。
「必ず、また」
「うん。また」
「本多さんも怪我はしないでくださいね」
「……できる限り」
 木古内の沖合で小五郎は二人と別れた。次にいつ会えるかは知れない。二人は戦場に身を置いている。だが、きっとまた会える、と滅多に外れはしない勘が告げていた。
 旗艦蟠龍に乗りこみ甲板にあがると、松岡が手を振っている。
 旧幕府において船の操縦にかけては随一と勇名を馳せた男が、子どものような無邪気な顔をしてこう言った。
「これが俺の蟠龍だ。見てください。俺の船です。俺は一度、この船にあなたを乗せてみたかったんだ」
 松岡の隣に並び、小五郎は笑った。
「すごい船の艦長になったね、松岡」
 その一言に松岡は嬉しげに笑う。
 甲板からは大鳥と本多の姿が見えた。

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何やら言い合っているのが分かる。きっと本多の怪我を大鳥がまた責めているのだろう。先に本多が小五郎の視線に気づき、怪我をしている左手をあげて振る。
 本多は笑っている。
 その傍らで大鳥も笑いながら、小五郎に手を大きく振っていた。
 小五郎は二人に向けて手を振りながら、なぜか目に熱いものが込み上げ、それを流れるままにした。
「……塾頭」
 周囲を気遣い小さな声で呼びかける松岡に、
「なぜだろうね」
 あの二人には死んで欲しくない。そう心から思う。次に会える日を心から願って、祈って、出港した蟠龍の甲板からいつまでも小五郎は手を振り続けるのだった。
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逝く者、いくもの 21章